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公開日:2022/04/11

Peak Design直営店が一周年。多くのファンを抱えるブランドショップのこれから

CAMERAfan編集部


Peak Design(ピークデザイン)は、2011年創業のカメラアクセサリーメーカーです。アウトドア向けカメラ着脱システム「キャプチャー」のクラウドファンディングを成功させて以来、ストラップ、バッグ、三脚などのアクセサリーにラインナップを拡げ、洗練された外観と高い機能性で人気のブランドです。直近ではスマートフォン向けアクセサリーにも進出しています。

東京・銀座にあるPeak Designの直営店「Peak Design Tokyo」は、アジア初の直営店としてPeak Designが擁するすべての現行ラインナップを取り揃えた、タッチ&トライ中心の体験型店舗です。2022年3月26日にオープン1周年を迎えたPeak Design Tokyoのこれまでとこれからについて、Peak Design国内総代理店をつとめる銀一株式会社 Peak Design Tokyo ストアマネージャー 後藤冬樹さんにお話を伺いました。



右:ストアマネージャー 後藤冬樹さん

――店舗について教えてください。

後藤さん(以下敬称略):カメラバッグは使い勝手や質感、容量も、実際に触れてみないとわからないところがありますし、試用したいという需要が常にあります。Peak Designのカメラバッグについても、以前から試用できる機会がほしいという声はいただいていました。

Peak Designブランドの商品は量販店などにも置いていただいていますが、あまり試せる環境にはないようですので、この1年はたくさんのブランドのファンの方にご来店いただけました。実際に手にしたいという方が思いの外たくさんいらっしゃるということがわかって、私としても開けてよかったなと思っています。

もちろんバッグだけでなく、ストラップや三脚など、ほかの製品も触れていただける機会にもなっており、結果的にショールームという性質も帯びてきました。カメラアクセサリーのオンリーショップ自体がそれほど多くないのですが、銀一としては2016年に閉店したクランプラー以来の店舗です。


Peak Design Tokyo。住所は東京都中央区銀座 1丁目 6-11 土志田ビルヂング1F。営業時間は12時〜20時。火曜定休

――オープンからちょうど1年ですが、振り返ってみて思うところはありますか?

後藤:Peak Designは熱心なファンが多く、認知度の高いブランドですので、ファンやメーカーの期待を裏切らないようにしたかったというのはありますね。この1年は、そのためにどのような店舗運営をするのか、模索の連続でした。

本当は集客型のイベントもやっていきたいのですが、このコロナ禍でなかなかそうもいかず、昨年は結局12月に一度実施したきりになってしまっているので、今年は状況を見て、いろんな形でイベントを催していきたいなとは思っています。



――イベントといえば、店内の壁面にコンテストの写真が貼り出されていますね。

後藤:ご来店された方だけになってしまうのですが、テーマに沿った写真をお客様からご提供いただいて、店内に掲示させていただいてます。スタッフが賞を贈るのですが、ちゃんと賞品もあって。バッグを贈呈したこともあります。参加されたお客様にも好評ですし、お気軽にご参加いただきたいですね。



――ショップ運営の立場からみて、ピークデザインの製品がコアなファンを惹き付けるポイントはどこにあると思いますか?

後藤:機能を含めた優れたデザインでしょうね。スタイリッシュな外観もさることながら、そこに必ず機能が伴っている。バッグを例に挙げれば、カメラを収納する用途以外で日常的に使っても違和感がなく、それでいてカメラバッグならではの丈夫さも併せ持っているところが評価されているのかなと思います。ご来店されたお客様の中には、丈夫でかっこいいバッグが欲しかったということで、スポーツジムに持っていくシューズ入れに使っているとおっしゃる方もいました。

私としては、実際に商品に触れていただいて、質の良さを実感いただけるタッチ&トライが大切だと思っていて、その意味では実店舗を始めてよかったなと思いますね。




売れ筋カメラバッグの一つ、エブリデイ バックパック 20L




――Peak Designは2011年頃の「キャプチャーカメラクリップ」から10年以上かけて、徐々に製品カテゴリを増やしてきましたよね。日本での販売についてはどのような流れがあったのでしょうか。

後藤:「キャプチャー」が日本に入ってきた当時のPeak Designは、カメラ着脱クリップのほかストラップがあったくらいのブランドだったのですが、キャプチャーについては、銀一の若手も発想の新しさや見た目のスタイリッシュさに感心したものでした。

しばらくして出てきた「エブリデイメッセンジャー V1」がブランドとしてのターニングポイントだったのかなと思います。それからバックパックやスリングバッグ、トートバッグが発表されて、今では三脚やスマートフォンのアクセサリにも手を広げています。


キャプチャー V3




――Peak Designの購買年齢層は、どのくらいの方が多いのでしょうか?

後藤:かなり幅広いので一言でどの年齢層の方が多いとは言いにくいですね。5年くらい前は30代の男性が多かった印象ですが、ショップを始めてからは女性2人連れで来店されるお客様もいらっしゃいますし、5年経って上にも下にも拡大したように思います。

――店舗限定の商品や取り組みについて教えてください。

後藤:限定商品としては「リーシュ」のオールブラックモデルをご用意しています。またお買い上げいただいたお客様に記念のTシャツやステッカーなどもありますね。


店舗限定の リーシュ オールブラック(LEASH TOKYO LIMITED All Black)


ストア1周年記念で進呈していたノベルティ(現在は終了)。写真はTシャツ(右)とバッグハンガー(左)

――直近の新製品について教えてください。

後藤:2021年12月から、スマートフォン向けアクセサリーの「モバイル」シリーズを増やしています。iPhone 11以降のMagSafe対応アクセサリーを中心に、Galaxy向けのケースも出しています。

Peak Designはカメラアクセサリーのメーカーとして認知されてきましたが、一般ユーザーの視点からみれば、日常的に使う「カメラ」はスマートフォンなんですよね。先のことはわかりませんが、スマートフォン市場の大きさから考えれば、Peak Designもスマホ向けは注視していくんじゃないかなと思います。ただ競合も多いので、ブランドとしてどのような策を打っていくかは今後の課題ですね。



スマートフォン向け新カテゴリのエブリデイケース


5段三脚のトラベル トライポッド アルミニウム。カーボンモデルもラインナップする

――今後の話が出ましたが、Peak Designモバイルシリーズのほかに、製品転換の面でこれから強化していく切り口は、どのようなものになるのでしょうか?

後藤:「旅」です。製品としても「トラベルバックパック」や「トラベルポーチ」としてすでに出ていますが、旅行と写真という方向性を推し進めていきます。三脚も「トラベルトライポッド」として小型で段数が多めの製品になっています。

日本と米国とでは状況が違いますが、少なくとも米国では旅をしよう!という流れが来ているので、旅関連の製品が増えていますね。


トラベル バックパック 30L

スーツケースのように前面が開く構造。止水ジッパーも装備



――最後に、店舗の売れ筋商品を教えてください。

後藤:店舗限定製品ということもあり、オールブラックの「リーシュ」が一番の売れ筋ですね。あとは、ストラップに付属しているアンカーのブラックバージョン。これははじめ限定品だったのですが、のちにオフィシャルでも出すことになりました。メッセンジャーバッグやスリングバッグも売れていますが、キャプチャーも必ずトップ5に入ってきます。

銀一・Peak Designブランドサイト

取材協力Peak Design Tokyo
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